うつや引きこもりのケア

うつや引きこもりの家族をケアすることは、簡単なことではありません。身体的に不自由な場合は、単に動きを助けてあげるだけで良いのですが、この場合は精神的に不自由な状態なので一筋縄ではいきません。

まず第一に、うつに対する理解を深めることが重要です。うつは一見すると単なる甘えのように思えることがあり、引きこもりの場合でもなぜ外に出ることすらできないのだろうと第三者は思うものです。しかし、そんな考えは大きな間違いです。うつは脳の病気であり、気分や甘えなどという範疇ではないのです。本人は頑張ろうとしているのだけど、どうしても力が入らない、ベッドから起き上がることができないという状態なのです。そんな時に周囲からだらしない、甘えなどという言葉をかけられたら本人はどう思うでしょうか。家族はうつ状態にある本人を焦らすことなく回復するまで支え続けるしかありません。

幸いなことに、うつは不治の病ではなくしっかりと向き合えば治療出来て社会復帰も可能です。基本的には薬によってうつ状態を軽くしていくことになります。また、うつ治療として普段の生活の中でもできることがあります。うつの完治に重要なのが、セロトニンを増やすこと。セロトニンは規則正しい生活をするだけでも増加が見込めます。例えば朝にしっかりと太陽光を浴びることで、脳は「朝が来た」と認識でき、夜に自然と眠気がくるようになります。そういうことを踏まえて、カーテンは開けっ放しにしておきたいものです。また、腸内環境を整えるのもセロトニン増加に不可欠なので、なるべく腸に良い食べ物を用意してあげることが大切です。

うつや引きこもりは、決して他人事ではありません。元気が取り柄だった人が急にうつになって閉じこもることだってあるのです。うつにならないように気をつけるためには、日頃から自分の心を大切に扱うことが重要です。仕事で無理をしているのに我慢し続けていれば、感情のセンサーが鈍ってしまい麻痺してしまうこともあります。「自分が何を感じているのが」ということを常に念頭におき、仕事ストレスが溜まっていないかをチェックしましょう。仕事が原因で心身に異常を来しているようであれば、自分を優先して転職を考えることが大切です。仕事がつらい方へ⇒『ストレスを抱えるなら転職を