たまには息抜きも大切

介護疲れで心の病気になってしまう人がいます。人のお世話をし続けるということは、体だけでなく、心も疲れてしまうものです。

介護をしている人に一番多いのが、お世話をされている人が一番辛いのに、自分だけが楽しんではいけないという考えです。これは特に愛情深く優しい、それでいて責任感が強い人が陥ってしまう考え方です。そして、この考え方こそが自分を苦しめてしまうのです。これは当たり前ではありますが、お世話をする時はほとんど家にいることになります。外に出るのはせいぜい散歩か買い物程度でしょう。こうなると人と接する機会はほとんどありません。すると、人と会話をせず家にずっといるので、だんだんと落ち込んでいき、最終的にはうつ状態になってしまうのです。そしてますます外に出ることはなくなり、ストレスはたまり続け悪循環に陥ります。

ですから何よりも重要なのは、このようなうつ状態になる前に、自分で上手く気分転換をすること。自分が楽しむことに決して罪悪感を感じてはなりません。気分転換をすることは、自分だけのためではなく、お世話をする人に優しく接するためでもあり、つまりは必ずしなければならないものなのです。たまにはヘルパーさんに介護のお世話を頼んで、映画を見たり、友達とランチに行きましょう。いつまで続くか分からない疲労をため続けては、いつかは自分自身が倒れてしまいます。介護というものを悲観的にとらえてしまう前に、まずは自分を大切にしましょう。